公務員からITエンジニアに転職できるの?
年齢は30代、職歴は公務員だけ、IT業界は未経験っていう
経歴だけど通用するのかな…?
確かに気になりますよね。この質問をIT経験者にぶつけてみました。
本記事を読むと、下記のことがわかります。
- 公務員からITエンジニアへの転職の心がまえ
- ITの実務現場で大切なこと
この記事は、「公務員を辞めたあと、ITエンジニアに転職できるのか」をテーマにIT経験者にインタビューしたものです。
インタビューした皆さんは下記の5名です。
- 自社開発企業のITエンジニア(実務経験10年)
- デザイナー兼PHPエンジニア(実務経験5年)
- 元大手IT企業のSE(実務経験10年)
- 元プログラマー(実務経験1年)
- 遊之介(実務経験4年目)※管理人
ちなみに管理人である私、遊之介は元公務員です。※消防士
22歳で公務員となり、11年で辞めました。
辞めたあとは未経験でITエンジニアとして働きはじめ、現在もエンジニアとして活動しています。
さきに結論:エンジニアになって、そこから何を目指すのか
インタビューしたところ、多くの方が口をそろえて言われていました。
- エンジニアになって、そこから何を目指すのか?
- 公務員を辞めてまで、なぜエンジニアになりたいのか?
IT経験者の皆さんは、そのほかにも、どのようなアドバイスをしてくれたのでしょうか?
そのほか、実経験にもとづいたアドバイスがたくさん挙げられています。
キャリアチェンジのリアルな事例がわかるので、ぜひ最後までお読みください。
1人目:自社開発企業のITエンジニア(実務経験10年)
アドバイスは3つあるね。
1. 覚悟はあるのか
2. エンジニアになって何がしたいのか
3. プログラミングに楽しさを見出しているか
1. 覚悟はあるのか
今の仕事を辞めてまでエンジニアになる、という覚悟はあるかい?
まず、年齢的に周りのエンジニアと比べるとスタートが遅れているから、後れを取り戻すために、その人たちよりも何倍もの努力が必要だね。
それに実際の開発現場は、プログラミングスクールなんかとは
比較にならないくらい難しいよ。
確かに「今の仕事を辞めてでもやりたいのか?」というのは、大きな判断材料ですよね。
2. エンジニアになって何がしたいのか
最終的にはエンジニアになって何がしたいか、っていうのが明確じゃないといけないね。
例えば…
・アプリを開発して売り出したい
・プログラミングの技術で給料の高い会社に行きたい
・プログラミングそのものが好き
プログラミングはあくまでも手段の一つだから、やりたいことは人によって違うよね。
ただ、エンジニアになったあとの目的はしっかり持っておくべきだね。
そもそもエンジニアになって何がしたいのか、は重要ですよね。
3. プログラミングに楽しさを見出しているか
繰り返しになるけど、周りとの遅れを取り戻すために、
人の何倍もやる必要があるよね。
会社でも、家に帰っても、次の日の会社でもコードを打って…っていうのを続けていく必要があるね。
しかも周りのエンジニアは普通にそれをやっているから、周りの何倍もやらなきゃいけないね。
それを苦しいと思わず、むしろ楽しいと思えるくらいじゃないとキツイだろうね。
確かにエンジニアの皆さんって、勉強好きな人が多いですよね。
逆に言えば、覚悟があって、目標があって、努力を努力と感じないくらい好きだったら、やってやれないことはないよ。
2人目:デザイナー兼PHPエンジニア(実務経験5年)
俺からのアドバイスは3つだね。
1. エンジニアになって何がしたいのか
2. 30代未経験でもチャレンジ可能だけど、独学は必須
3. 思い切って転職してしまう
1-1. エンジニアになって何がしたいのか
エンジニアになって何がしたいか、は重要だと思うよ。
ちなみに俺は「一人でもメシを食っていく力」が欲しくて
エンジニアを目指したんだ。
スキルさえあればパソコン一つで仕事ができる、っていう
カッコよさにも憧れたんだけどね(笑)
それに、俺もこの業界に入ったのは36歳の時だし、
30代という年齢は、そんなにネックじゃないと感じてるよ。
エンジニアになって何がしたいか、はやっぱり大切ですね。
それに、「36歳未経験」での挑戦は勇気づけられます!
2. 30代未経験でもチャレンジ可能だけど、独学は必須
ただ、最初はデザイン会社の印刷作業員として入社したんだよ。
同じ会社でWebエンジニア枠の募集もあったんだけど、俺は未経験だったから対象外だったんだよ。
最初はエンジニアじゃなくて、別の職種だったんですね。
そうそう。
だけどWebエンジニアの仕事をやりたかったから、作業員の頃は仕事終わりにWebデザインとPHPを1年間独学したんだ。
手を動かしながら勉強しないと覚えないから、本、Web教材とか、いろいろやったね。
仕事終わりに独学となると、かなり努力されたんですね。
独学のおかげで、初めて会社でホームページの簡単な修正を任された時も、調べながら自力で解決していけたね。
仕事が評価されて、任される範囲が大きくなっていったね。
今では会社が受注しているホームページ制作の責任者をやっているよ。
責任者ってすごいじゃないですか!!
3. 思い切って転職してしまう
ハードルは高いかと思うけど、独学したら思い切って
転職しちゃうのもアリだと思ってるよ。
大変だけど、やっぱり実務に勝る学びはないからね。
もしスキル的に難しかったら、俺みたいにまずはその会社に入り込んでしまって、そこから活路を見出す手もあると思うし。
まぁ、この方法は大きな会社では難しいかもしれないけど、小さな会社だと充分使えると思うよ。
転職すると、否が応でもやらなきゃいけないですからね(汗)
ある意味、一番手っ取り早くスキルが身に付きますね。
もうここまで来ると「一人でもメシを食っていく力」は充分なんじゃないですか?
実はデザインとホームページ作成の副業のおかげで、会社の給料より稼げているんだよね(笑)
会社で学んだノウハウが仕事だけでなく、副業にも活きているからね。
30代未経験からのチャレンジはキツいことが多いけど、乗り越えられれば、選択肢が広がるのも事実だね。
3人目:元大手IT企業のSE(実務経験10年)
私からのアドバイスは2つだね。
1. エンジニアになって何を目指したいのか
2. 人生経験を活かそう
1. エンジニアになって何を目指したいのか
エンジニアになって何を目指したいのか、は必要だね。
IT業界に入るだけなら、仕事はあるよ。
例えば、作ったシステムの操作テストだけをやるような案件とか。
ただ、給料はかなり安いし、今後のキャリアにもつながりにくいね。
エンジニアになって何を目指すのか…。
転職がゴールではないですからね。
それに年齢も30代だし、どのようなキャリアを作っていきたいかは、戦略的に考える必要があるよね。
2. 人生経験を活かそう
公務員経験を武器にできないかな?
元公務員でエンジニア、っていうだけでも珍しいからね。
発注側(役所)と受注側(開発会社)の架け橋になれれば面白いよね。
元公務員のエンジニアだと、官公庁案件で
公務員の経験が役に立ちそうですね。
だた、知識、経験がゼロなのは話にならないから、IT業界での実務経験は必要になるね。
4人目:元プログラマーの知人(実務経験1年)
アドバイスは「プログラマー経験はムダにはならない」ってことだね。
プログラマーを途中で辞めた側からの助言だけどね。
1. IT現場を1年で辞めて工場作業員に転職
せっかくプログラマーになったのに、
どうして辞めてしまったんですか?
仕事がキツかったからだね。
専門学校でC言語を勉強したあとに開発現場で働いたんだけど、分からない事だらけだし、労働環境がキツ過ぎるしで、1年で辞めちゃったよ。
どうしても昔のITの労働環境は、ブラックになりがちだからね。
それでも1年頑張ったのはすごいですね。
今は地元の工場に再就職されたんですよね?
最初は工場の作業員として入ったんだよね。
そこで使っている作業用機械のコンピュータが、C言語でプログラムされててね。
元C言語のプログラマーだし、簡単な保守や修正なら業者を呼ばなくても自分でできるからね。
昔の経験がそのまま活きるなんて、すごいじゃないですか!
2. プログラマー時代の経験を生かし、現在は管理職に
それに、プログラマー時代の経験が他にも活用できているんだよ。
例を挙げると、毎日1時間はかかるエクセル作業を
ワンクリックで終わるように、エクセルで簡単なシステムを組んであげたら本当に喜んでくれてね。
他のパソコン作業効率化とか、色々してあげた結果なのか、最近は管理職に昇進したんだよ。
出世してるじゃないですか!
プログラマー時代はすごく大変だったけど、
その経験があったから今があると思っているよ。
5人目:遊之介(実務経験4年目)※管理人
管理人からのアドバイスはないの?
それでは私からも、公務員時代の過去の自分へアドバイスしますね。
1. 辞める覚悟をしっかりと持つ
2. ポートフォリオを準備して、書類通過率を上げよう
3. IT系資格の勉強をしておこう
1. 辞める覚悟をしっかり持つ
辞める前は本当に大変でした。
未来に起こる「かもしれない」不安が頭をめぐっていました。
ただ、辞めることが確定したら、退職日まであっけないものでした。
確かに、気になるのは未来の不安ばかりだからなぁ…。
辞める覚悟が決まっているなら、早めに切り出した方が絶対にいいですよ!
2. ポートフォリオを準備して、書類通過率を上げよう
ポートフォリオ、つまり成果物です。
ある、なし、で書類通過率が本当に違いますよ。
やっぱりあると通過率が違うんだね。
はい、これは身をもって実感しました。
書類選考の見送りが続いたので、いろいろと対策をしましたが、ポートフォリオが一番効果がありました。
ちなみにどんなポートフォリオを作ったの?
各消防署から集められた車両使用データのエクセルをワンクリックで集計、表にまとめる、というエクセルのシステムを組みました。
(車両使用データはダミーデータです)
3. IT系資格の勉強をしておこう
IT全般の知識は絶対に役に立ちます!
IT初心者は「ITパスポート」がおすすめです。
ITについて広く浅く知識がつきますし、資格が取れればポートフォリオにもなりますよ。
以下はITパスポート試験のWebサイトへのリンクです。
ITパスポート、っていう名前からして簡単そうだね。
対策しなくても合格できるんじゃないの?
ちゃんと勉強すれば取れるけど、対策をしないと難しい人もいるでしょうね。
合格率ですが、ITパスポートの試験を主催するIPAによると、令和3年1月度の社会人の合格率は63.7%とのことです。
それに初心者レベルとはいえ、IT全般の知識が広く身につくので学習しておいて損はないですよ。
もう一度結論:エンジニアになって、そこから何を目指すのか
経験者の皆さんが言われていますが
エンジニアになって、そこから何を目指すのか
これに尽きますね。
- 公務員を辞めてまで、なぜエンジニアになりたいのか?
- エンジニアになって何を目指すのか?
しかし、覚悟が決まっていれば行動してみることをおススメします。
IT分野はいまだに成長が続いていますので、給料も高めです。
そして市場にはIT人材が不足していますので、スキルがついてくれば転職先に困ることはありません。
スキルを活かしてフリーランスになることもできます。
そう考えると、とても夢がありますね。
覚悟が決まっているのであれば、行動してみることを強くおすすめします。
下の記事は、実際に公務員を辞めるうえでのアドバイスをまとめた内容となっています。
ぜひ参考にしてください。
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